2017年9月30日土曜日

福島第1廃炉の新工程表に無理はないか

 政府は東京電力福島第1原子力発電所の廃炉に向けた中長期の工程表を改定した。溶け落ちた核燃料の取り出しについて、どの原子炉から先に、どんな工法で実施するかを決める時期を遅らせる一方、開始時期は従来通りとした。十分な準備ができるのか疑問だ。

 1~3号機の溶け落ちた核燃料の取り出しは廃炉工程のなかで最難関とされる。当初は原子炉格納容器内に水を張る方法を中心に検討していたが、損傷が多く穴を塞ぎきれないため空気中で取り出す「気中工法」重視に変更した。

 水中での作業に比べ放射性物質の飛散防止や放射線の遮蔽が難しくなる。従来考えていたのとは異なる設備や機器も必要だろう。

 何号機から具体的にどの方法で取り出し、移送、保管するかを確定する時期を1年遅らせて2019年度としたのは妥当だ。ただ、取り出し開始を21年内のままにして無理はないのだろうか。

 水素爆発を起こした炉内の様子はまだほとんどわかっていない。3号機で溶融燃料と思われるものの一部がようやく見えた段階であり、撮影や少量のサンプル取り出しなどによってさらに詳しく調べるのが先決だ。

 燃料の形状や広がり方によって、開発すべき技術なども違ってくるだろう。工法の再度の見直しも必要になるかもしれない。

 東電は日本原子力学会など国内外の学会や専門家の知恵も借り、リスクを最低限に抑えつつ効率的に取り出せるよう念入りに作業手順を詰めなければならない。取り出しがうまくいくかは内部調査と準備の質にかかっており、開始時期は柔軟に考えるべきだ。

 改定した工程表では1、2号機の原子炉建屋プールに保管してある使用済み燃料の取り出し開始時期を、従来計画より3年遅らせ23年度メドとした。

 1号機の格納容器の蓋のずれが見つかり、塞ぐなどの対応が必要になったためだ。2号機は建屋上部の解体やがれき処理に時間がかかるという。見通しの甘さが露呈したが、溶融燃料ではもっと大きな見込み違いもありうる。

 政府と東電が工程を遅らせることに慎重なのは、廃炉の進み具合が住民の帰還計画や地域経済に密接にかかわるという事情もある。しかし、安全かつ着実に廃炉をやり抜くには現実に即した判断が欠かせない。丁寧な説明を積み重ねて理解を得ていくしかない。

クルド独立の実現は慎重に

 イラク北部のクルド人自治区で独立の是非を問う住民投票が実施され、賛成票が9割を超えた。

 イラクやトルコ、イラン、シリアの4カ国に分かれて暮らすクルド人は「自分の国を持たない最大の民族」とされる。独立は悲願だ。その思いは受け止めたい。

 ただし、一方的に独立に突き進めば、領内にクルド人を抱えるトルコやイランなど、周辺国の反発を招き、地域の緊張を高める。民族の夢は性急に追うべきではない。慎重に、平和的な手段で実現を目指すよう求めたい。

 投票結果に法的な拘束力はない。しかし、クルド自治政府のトップであるバルザニ議長は「我々は新しい段階に入った」と述べ、イラク政府と独立に向けた交渉に臨む考えを示した。

 クルド人は第1次世界大戦後に、大国主導で決まった中東の国境線の下で民族としての権利を制限されて過ごしてきた。苦難の末、手が届きそうなところにきた独立に熱狂するのは当然だろう。

 だが、イラクのアバディ首相は住民投票は違憲と非難し、交渉を拒否する考えを示した。トルコやイランも住民投票を強行したことに反発し、自治区の封鎖など対抗措置を検討している。

 クルド独立はイラクの分裂を招く。周辺国は自国に飛び火することを警戒する。クルド人に限らず中東には様々な民族が暮らす。自治や分離独立を求める動きが広がれば中東は一層、不安定化する。

 米国も投票の強行に失望を表明した。米軍はイラクで、イラク政府軍やクルド人組織と協力し、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦を続けている。クルド独立の動きはこの足並みを乱す。

 投票結果は尊重したい。ただし、拙速に動けば周辺国の介入を招き、独立の芽は摘まれるだろう。国際社会の理解を得る努力をもう少し重ねることが大切だ。

 周辺国もクルド人の悲願にいつまでも目をそむけてはならない。互いに民族の権利を尊重しながら共存する道を探る必要がある。

(社説)衆院選 対北朝鮮政策 「国難」あおる政治の危うさ

 安倍首相は目下の北朝鮮情勢を「国難だ」という。

 だとすればなぜ、衆院議員全員を不在にする解散に踏み切ったのか。その根本的な疑問に、説得力ある答えはない。

 「国難」を強調しながら、臨時国会の審議をすべて吹き飛ばし、1カ月もの期間を選挙に費やす「政治空白」を招く。

 まさに本末転倒である。

 「国難」の政治利用、選挙利用と言うほかない。

 ■政治空白の本末転倒

 首相は言う。

 「民主主義の原点である選挙が、北朝鮮の脅かしによって左右されることがあってはならない」「この国難とも呼ぶべき問題を、私は全身全霊を傾け、突破していく」

 朝鮮半島有事という事態になれば、日本は甚大な被害を受ける。北朝鮮にどう向き合うかは重要だ。

 論点はいくつもある。圧力をかけたうえで、事態をどう収拾すべきか。圧力が軍事衝突に発展する事態をどう防ぐか。

 その議論を行う場は選挙なのか。そうではあるまい。大事なのは関係国との外交であり、国会での議論のはずである。

 首相はこうも言う。「国民の信任なくして毅然(きぜん)とした外交は進められない」

 ならば問いたい。

 いくつもの選挙で明確に示された「辺野古移設NO」の沖縄県民の民意を無視し、日米合意を盾に、強引に埋め立て工事を進めているのは安倍政権である。なのになぜ、北朝鮮問題では「国民の信任」がなければ外交ができないのか。ご都合主義が過ぎないか。

 一昨年の安全保障関連法の国会論議で、安倍政権は、集団的自衛権の行使が認められる存立危機事態や、重要影響事態の認定に際しては「原則、事前の国会承認が必要」と国会の関与を強調していた。

 なのにいざ衆院解散となると「事後承認制度がある」(小野寺防衛相)という。「国難」というならむしろ、いつでも国会の事前承認ができるよう解散を避けるのが当然ではないのか。

 ■力任せの解決は幻想

 自民党内では、有事に備えて憲法を改正し、緊急事態条項や衆院議員の任期延長の特例新設を求める声が強い。それなのに、解散による政治空白のリスクをなぜいまあえてとるのか。整合性がまるでない。

 首相はさらにこう語る。

 「ただ対話のための対話には意味はない」「あらゆる手段による圧力を最大限まで高めていくほかに道はない」

 前のめりの声は自民党からも聞こえてくる。

 「北朝鮮への新たな国連制裁に船舶検査が入れば、安保法に基づき、海上自衛隊の艦艇が対応すべきだ」「敵基地攻撃能力の保有や防衛費の拡大も進めなければならない」

 今回の選挙で安倍政権が「信任」されれば、日本の軍事的な対応を強めるべきだという声は党内で一層力をもつだろう。

 だが、力任せに押し続ければ事態が解決するというのは、幻想に過ぎない。逆に地域の緊張を高める恐れもある。力に過度に傾斜すれば後戻りできなくなり、日本外交の選択肢を狭めることにもなりかねない。

 「解散風」のなか、朝鮮半島有事に伴う大量避難民対策をめぐって、麻生副総理・財務相から耳を疑う発言が飛び出した。

 「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か。射殺ですか。真剣に考えなければならない」

 ■出口描く外交努力を

 93~94年の第1次北朝鮮核危機以来、避難民の保護や上陸手続き、収容施設の設置・運営などの省庁間協力のあり方が政府内で検討されてきた。

 避難民をどう保護するかが問われているのに、国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合の一員である麻生氏が「射殺」に言及する。危機をあおりかねないのみならず、人道上も許されない発言である。

 永田町では、北朝鮮がミサイルを発射するたびに「北風が吹いた」とささやかれる。国民の危機感が、内閣支持率の上昇につながるとの見方だ。

 危機をあおって敵味方の区別を強調し、強い指導者像を演出する。危機の政治利用は権力者の常套(じょうとう)手段である。安倍政権の5年間にもそうした傾向は見て取れるが、厳に慎むべきだ。

 北朝鮮との間で、戦争に突入する選択肢は論外だ。圧力強化にもおのずと限界がある。

 大事なのは、米国と韓国、さらに中国、ロシアとの間で問題の解決に向けた共通認識を築くことだ。日本はそのための外交努力を尽くさねばならない。

 希望の党は「現実的な外交・安全保障政策」を掲げるが、北朝鮮にどう向き合うか、具体的に説明すべきだ。

 問題の「出口」も見えないまま、危機をあおることは、日本の平和と安定に決してつながらない。

安倍内閣総括 長期政権の緩み打破できるか

 ◆経済政策の「行き詰まり」拭えず◆

 長期政権の緩みが目立ち、惰性に陥っていないか。安倍首相はこれまでの成果と残された課題を総括し、衆院選に臨むことが求められる。

 自民党が政権復帰した2012年12月以降、安倍首相が衆院を解散するのは2回目だ。14年の前回衆院選大勝を受けて第3次内閣が発足し、自民、公明両党が衆参で引き続き、多数を占めてきた。

 ◆安保関連法は画期的だ

 今年5月には、首相在職日数が佐藤栄作氏、吉田茂氏に次ぐ戦後歴代3位となった。腰を据えて政策に取り組むことができた。

 外交・安全保障では、北朝鮮の軍事挑発や中国の海洋進出への対処に追われた。北朝鮮の核実験は5年間で4回を数え、弾道ミサイル発射も頻発している。尖閣諸島周辺での中国公船の領海侵入は常態化し、軍の活動も活発だ。

 厳しい安全保障環境を踏まえ、首相が、米国との関係強化を重視したのは評価できる。

 中でも特筆すべきは、15年9月の安全保障関連法成立だ。

 長年の課題だった集団的自衛権の行使を限定的ながら可能とした。新任務として、平時の米艦防護や、弾道ミサイル警戒中の米艦への給油も実施した。日米の双務性を高め、日米同盟を格段に強固にしたのは画期的なことだ。

 首相は、戦後70年の15年8月、先の大戦への「反省とおわび」をうたった談話を決定した。翌年12月には、オバマ米大統領の5月の広島訪問を受けて真珠湾を訪れ、「日米和解」を演出した。

 米欧からは高い評価を受け、戦後の懸案だった歴史認識問題を沈静化させた意義は大きい。

 首相が、今年1月に就任したトランプ米大統領と会談を繰り返して親密な関係を構築したのも、日本にとって外交上の武器になったと言えよう。

 ただ、周辺国との外交はなお、困難な環境にある。

 首相はロシアのプーチン大統領と19回の会談を重ねたが、北方領土問題の進展には至っていない。日中関係も改善が進まず、中国要人の来日はなかなか実現しない。韓国の文在寅政権は、慰安婦問題を蒸し返している。

 長期的戦略を立てて、粘り強く取り組む以外にあるまい。

 ◆目立つ看板の掛け替え

 最優先で取り組んだ経済政策「アベノミクス」は、行き詰まりが鮮明になってきた。

 当初は、日銀の「異次元緩和」による円安などを通じて、企業業績の大幅改善をもたらした。税収増を生かして大型経済対策も次々と打ち出した。

 12年の第2次内閣発足時に1万円をわずかに上回る程度だった日経平均株価は、2万円台に上昇した。8月の有効求人倍率は、43年半ぶりの高水準に達した。

 他方、物価の伸びは目標の2%にほど遠く、デフレ脱却をいまだ果たせない。消費も伸び悩んでいる。アベノミクスは限界に差しかかっているのではないか。

 首相は、「地方創生」「1億総活躍社会」「働き方改革」「人づくり革命」といったスローガンを次々に掲げた。だが、看板掛け替えに終始した印象が強い。

 賃金上昇につながる成長戦略、有望産業を後押しする規制改革などを大胆な視点で果断に実行していくことが大切だ。

 ◆問われる首相の姿勢

 今年に入ってからは、首相や政権全体の政治姿勢が厳しく問われる場面が目立った。

 「森友・加計学園」問題では、首相や閣僚の説明がぞんざいで、「驕(おご)り」「慢心」と強い批判を招いた。内閣支持率は一時急落し、「安倍1強」は揺らいだ。

 首相には、今回の衆院解散で、局面を打開して政策推進力の回復を図る思惑があるのだろう。

 だが、世論調査ではなお、「首相が信頼できない」との回答が少なくない。今回の解散には「大義がない」との指摘は根強い。

 野党による臨時国会の召集要求を事実上拒否したことへの批判も効いてくるのではないか。

 解散には、憲法改正に向けて態勢を立て直す狙いもあろう。

 首相は5月、9条に自衛隊根拠規定を明記するなどの案を提起した。70年間1度も改正されていない憲法は現実との乖離(かいり)が目立つ。より良き憲法を目指し、論議活性化を図った狙いは理解できる。

 希望の党を率いる小池百合子東京都知事は改憲に前向きとはいえ、必ずしも9条改正を優先する考えではない。合意形成の行方はなお不透明だ。

2017年9月29日金曜日

野党は「希望の党」結集で何を目指すのか

 衆院が28日召集の臨時国会冒頭で解散された。民進党は小池百合子東京都知事が率いる「希望の党」への事実上の合流を決め、非自民勢力の結集に動く。だが降ってわいた野党再編の動きは、国民のために何を目指すのかという根本的な論議がかすんだままだ。

 民進党は28日に両院議員総会を開き、次の衆院選には独自候補を擁立せず希望の党の公認候補として臨む方針を了承した。前原誠司代表は「もう一度、二大政党をつくるために名を捨てて実を取る」と強調した。

 長く野党第1党として国政に臨み、旧民主党時代に政権運営を経験した党が突然、方針を変えたことに驚く有権者が多いのではないか。しかも希望の党への参加の条件はこれから詰めるのだという。新党に移った方が選挙で有利という打算が透けて見える。

 初陣でいきなり野党の中核を担う方向となった希望の党の選挙準備はこれからだ。「政治をリセットする」「しがらみのない政治」というキャッチフレーズだけでなく、具体性のある総合的な政策を早くまとめてもらいたい。

 小池氏は新党旗揚げに際して「実感が伴う景気回復まで消費増税は立ち止まる」「議員の定数や報酬を縮減」「原発ゼロを目指す」との基本的な考えを明らかにした。女性活躍、多様な教育制度を重視する姿勢も打ち出した。

 衆院選で政権交代をめざす以上は、成長と財政健全化の両立や社会保障制度の将来像、安全保障や憲法問題などでの説得力のある具体策を示す責任がある。小池氏が国政の活動と都政をどう両立していくつもりなのかも現状ではよく分からない。

 エネルギー政策では「2030年までの原発ゼロに向けた工程表づくり」を柱に据えた。代替電力の見通しやコスト増など経済への悪影響をどう抑えていくのかという戦略を詳しく聞きたい。

 4年半を超えた安倍政権の現状に対する不満が7月の東京都議選での「都民ファーストの会」の躍進と自民党惨敗につながった。有権者に新たな選択肢を示す野党の存在は重要である。

 歴史を振り返ると多くの新党が一時的なブームの後に消えていった。既存政党を批判するだけなら簡単だ。将来に希望がある日本をつくり出すとの目標を掲げる以上、人気取りの政策にとどまらない選挙公約を作り上げてほしい。

違和感拭えぬ1票の格差判決

 1票の格差が最大3.08倍あった昨年7月の参院選について、最高裁が「合憲」とする判決を出した。「違憲状態」と断じた2010年、13年の参院選とは異なり、「著しく不平等な状態」ではなかったという判断である。

 昨年の参院選は、鳥取と島根、徳島と高知をひとつの選挙区とする合区を初めて導入し、定数を「10増10減」して行われた。

 このため過去2回の参院選で5倍前後だった格差はかなり縮小した。合憲判決はこうした国会の取り組みを評価した結果である。

 しかしこの判断には違和感も残る。参院選を違憲状態とした判決で、最高裁はこれまで「参院選であるから投票価値の平等が後退してよい理由はない」と指摘して、格差の是正を迫ってきた。衆参両院ともに国会議員は「全国民の代表」と憲法が規定しているのだから当然であろう。

 衆院選では、格差が2.13倍だった14年の選挙が違憲状態とされている。今回の判決はこうした司法判断の積み重ねから逸脱しているように思える。

 同様に選挙区について最高裁は、都道府県単位の制度そのものを見直すよう求めてきた。ところが今回は「都道府県単位自体が不合理で許されないということではない」と述べている。姿勢が定まっていないようで釈然としない。

 合憲判決が出たからといって、国会の取り組みが全面的に肯定されたわけではない。いまのやり方ではこの先、合区を増やし、組み方を変え、といった対症療法を繰り返すことになるのではないか。

 国会は改正公職選挙法の付則で、19年の次回参院選に向けて「抜本的な見直しについて引き続き検討し、必ず結論を得る」と明記している。今回の判決も、この一文に期待を込めた「条件付き合憲」であることを忘れてはならない。

 現在は衆院も参院も同じような役割、同じような選挙の仕組みとなっている。二院制のあり方にまで踏み込んだ、抜本的な制度改革に向けた議論を急ぐべきだ。

(社説)衆院選 解散、与野党論戦へ 「権力ゲーム」でいいのか

 言論の府から言論が消えた。悪(あ)しき例が歴史に刻まれた。

 安倍首相が臨時国会の冒頭、衆院解散に踏み切った。

 首相の所信表明演説も代表質問や予算委員会もなく、北朝鮮に非難の意思を示すはずだった国会決議も見送られた。

 首相は8月の内閣改造後、本会議での演説に臨んでいない。そんな状況での解散は戦後初めてのことだ。国民に解散理由などを説明する恒例の記者会見も、きのうはなかった。

 ■政党政治の危機

 そもそも臨時国会は、野党の憲法53条に基づく召集要求を、3カ月余も放置した末にようやく開いたものだ。なのに議論を一切しないまま解散する。憲法を踏みにじり、主権者である国民に背を向ける行為だ。

 首相の狙いは明白である。

 森友学園・加計学園の問題をめぐる野党の追及の場を消し去り、選挙準備が整っていない野党の隙を突く。

 今なら勝てる。勝てば官軍の「権力ゲーム」が先に立つ「自己都合解散」である。

 民意を政治に直接反映させる民主主義の重要な場である選挙を、権力維持の道具としか見ない「私物化解散」でもある。

 政党政治の危機を思わせる事態は、野党陣営でも起きた。

 政権与党に代わりうる「受け皿」をめざしていたはずの民進党が、発足直後でまだ具体的な政策もない「小池新党」にのみ込まれたのだ。

 東京都の小池百合子知事の人気に頼る新党「希望の党」は、政党として何をめざすのかも統治能力も未知数だ。

 新党には右派色の強い議員が目立つ。憲法改正や歴史認識などで、自民党よりさらに「右」に位置する可能性もある。リベラルな議員も多い民進党とは明らかに立ち位置が違うのに、議論の場もほとんどないまま合流に雪崩を打つ。

 基本政策にも違いがある。

 小池氏は消費増税に否定的だが、民進党は、税率引き上げの増収分を教育無償化などに充てると主張した前原誠司氏を代表に選んだばかりだ。

 安全保障関連法についても、前原氏は「憲法違反」だと指摘し、小池氏は自民党議員として法案に賛成した。

 ■政策は二の次か

 このままでは、政策を二の次にした選挙目当ての互助会という批判は避けられまい。

 確かに、小選挙区制が中心の衆院選挙制度のもとでは、野党がばらばらに候補を立てれば、がっちり手を組む自公両党に勝つのは難しい。政権交代をめざすなら、野党各党の連携が欠かせないのはその通りだ。

 旧民主党政権の挫折から5年たっても、失われた国民の信頼を取り戻せない。そんな民進党の焦りも理解できなくもない。

 それでも民進党には、もう一つの道があったはずだ。

 ここ数年、地道に積み上げてきた野党共闘をさらに進め、共産党を含む他の野党との候補者調整を実現し、そこに新党も加えて、自公と1対1の対決構図をつくり上げる――。

 だが前原代表はその道を模索する努力をせず、小池人気にすがる道を選んだ。

 これもまた、「権力ゲーム」ではないのか。

 政権運営に一度失敗した政党が、その教訓を生かし、次はよりましな政権運営をする。政権交代可能な政治がめざすサイクルが、今回の民進党の選択によって無に帰したことが残念でならない。

 ■「1強政治」への審判

 今回の衆院選の最大の争点は、数におごり、緩んだ5年近い「安倍1強」の政治への審判と、それがさらに4年続くことを許すかどうかだ。

 小池新党が、そして民進党から新党に移る議員たちが「安倍政治」にNOを突きつけるというなら、新党は政治をどう変えるのか、理念・政策や党運営のやり方も含め、明確な形で国民に示す必要がある。

 時間が限られているのは確かだが、最低限、公約は議員による徹底した議論を経てつくる必要がある。都議会で小池氏が事実上率いる「都民ファースト」のような、上意下達の政党であっていいはずがない。

 小池氏にも問いたい。

 昨夏に知事に就任した後も、今夏まで自民党に籍を置いていた。なぜいま「打倒安倍政権」なのか。

 新党をさらに勢いづけたいと本人の衆院選立候補を求める声は大きい。そうなれば、就いて1年余の知事職をなげうつことになる。どうするのか。

 憲法改正については、自民党内に、安倍首相主導の改憲に協力する補完勢力として期待する声がある。小池氏は「9条の一点だけに絞った議論でいいのか」と語るが、より詳しい考えを示すべきだ。

 選挙はゲームではない。

 有権者に正確な情報を示す。政党政治の基本を踏み外してはならない。

衆院解散 安倍政権の継続が最大争点に

 ◆政治不信招く民進の「希望」合流◆

 自民、公明両党の連立政権の継続か、新たな勢力が政権を担うのか。

 野党第1党の民進党が事実上の解党を決め、新党への合流を目指すという極めて異例の状況で、日本の針路を左右する選挙が行われる。有権者を混乱させないよう、各党は責任を果たすべきだ。

 衆院が解散された。衆院選は10月10日に公示され、22日に投開票を迎える。各党は、事実上の選挙戦をスタートさせた。

 ◆呆れた「実を取る」発言

 衆院選では、安倍政権への信任が最大の争点になる。

 安倍首相は「選挙のために看板を替える政党に未来を任せるわけにいかない」と野党を批判し、自公政権の継続を訴えた。

 2012年12月に政権に復帰した首相は、これまで国政選に4連勝している。アベノミクスや外交・安全保障を中心に一定の成果を上げ、「1強」と称されるほどの安定政権を築いてきた。

 だが、今年に入って、森友・加計学園の疑惑や、与党議員の相次ぐ不祥事など、政権の驕おごりと緩みが顕在化した。

 衆院定数は、前回より10減で戦後最少の465となる。首相は、与党で過半数の233議席獲得を勝敗ラインに挙げた。国会を安定して運営できる議席を占めれば、求心力を回復できよう。

 衆院選は政権を選ぶ選挙だ。

 日本を取り巻く環境は険しさを増す。デフレ脱却と財政再建をいかに両立させるか。北朝鮮が挑発と恫喝(どうかつ)を繰り返す中、日本の平和をどう確保するか。与野党は、こうした論点についても、現実的な論議を深めてもらいたい。

 民進党の対応には、呆れるというほかない。

 前原代表は両院議員総会で、党としての候補擁立断念を提案し、了承された。各候補は個々に、小池百合子東京都知事が率いる希望の党に公認を申請する。

 前原氏は「名を捨てて実を取る決断だ」と強弁した。あまりに唐突で、無責任ではないか。

 民進党は、政権交代の受け皿となるべく、今回の衆院選に向けて、政策論議を重ねて公約をまとめようとしていた。

 にもかかわらず、党勢回復のメドが立たない中で、有権者の信任を得る努力を放棄し、理念も政策も大きく異なる小池氏の人気に便乗したとしか見えない。政治不信をさらに高める、支持者への背信行為そのものではないか。

 希望の党は民進党に代わって、2大政党の一角を占めることになる。自由党の小沢共同代表らも合流する方向だ。日本維新の会は連携を見据える。

 ◆首相候補を事前に示せ

 小池氏は衆院選への出馬を否定するのであれば、安倍首相に代わる首相候補を選挙前に決めるべきだ。合わせて、説得力ある政権構想や基本政策を早急に策定し、選択肢として示す責任がある。

 小池氏は「寛容な改革保守」を掲げ、「リアルな安全保障」を重視する。保守層や無党派層に浸透する可能性は小さくあるまい。自民党にとって脅威となろう。

 希望の党は、公認の可否を判断する際、憲法改正や安全保障で一致できるかどうかで選別する考えを明確にしている。確かに、同じ政党に所属する以上、理念、政策の共有が欠かせない。

 民進党のリベラル系候補を受け入れれば、「寄り合い所帯」「野合」との批判は免れまい。

 小池氏は日本記者クラブでの記者会見で、「安全保障関連法に賛成しない方はそもそも申請してこない」と強調した。

 前原氏は、小池氏が賛成する安保関連法について、改めて「違憲」と批判した。小池氏と政策面で一致できるのか。

 民進党との共闘を目指してきた共産党の志位委員長は「重大な背信行為だ」と反発した。野党4党で選挙協力することで合意してきたからだ。社民党と協力し、希望の党への対抗馬を擁立する。

 ◆北朝鮮警戒は怠れない

 緊迫する北朝鮮情勢の動きが、気がかりだ。選挙戦のさなかも、北朝鮮が軍事挑発に踏み切る可能性は否定できない。公示日は、朝鮮労働党創建記念日に当たる。

 安倍首相が、菅官房長官と小野寺防衛相に対し、基本的に東京都内に待機するよう指示したのは適切である。不測の事態に対応できるよう、首相の遊説日程にも目配りが必要となろう。

 北朝鮮に隙を見せず、「政治空白」を作らないよう、警戒・監視に万全を期さねばならない。

2017年9月28日木曜日

米国が北朝鮮を攻撃できない「もう1つの理由」

「言葉の戦争」が「軍事衝突」になる日
 激しい言葉の応酬が続いている。一方が「子供じみたロッケトマン*1」と茶化せば、一方は「おじけづいた犬」とやり返す。「言葉による戦争」はエスカレートしている。

*1=ロケットマンは、1972年のエルトン・ジョンのヒット曲。火星を目指して飛ぶ宇宙飛行士だが、帰還しても英雄扱いされないという話。

 「言葉」がいつ「軍事衝突」になるか。

 米国のドナルド・トランプ大統領は「炎と激怒」(Fire and Fury)で北朝鮮の完全破壊も辞さぬ姿勢を打ち出している。かたや金正恩委員長も一歩も引かぬ。

 まさに傍から見ると、「幼稚園の子供同士の喧嘩」(ラブロフ露外相)だが、これが続けば、次に何が起こるか分からない状況が続いている。

 トランプ大統領は、「軍事的選択肢にもいくつかある」と言明しているが、手の内は明かしていない。北朝鮮の「レッドライン」(越えてはならない一線)がどこにあるのか。米領グアムへの弾道ミサイル発射か、太平洋上での水爆実験か。

 ところが米国内でも国外でも「トランプ大統領は北朝鮮を完全に破壊する軍事攻撃には踏み切らないだろう」といったある種の「まさか」感がある。「北朝鮮もそこまでは米国を挑発しないだろう」との「楽観論」と表裏の話だ。

 米国が北朝鮮の核・ミサイル施設だけを攻撃する「サージカル・アタック」ですらできないとの説もある。ましてや「斬首作戦」(金委員長暗殺工作)はさらに厳しい。

 攻撃を仕かければ、北朝鮮の報復攻撃を受けて、米国の同盟国である韓国、日本が甚大な被害を受ける、だからやらない、という自信に満ちた(?)理由づけが日韓の常識的軍事専門家の間には根強い。

 その理由はさておき、米国が北朝鮮を攻撃できない最大の理由はほかにあるらしい。

 北朝鮮の核・ミサイル施設はほとんどが地下にあり、その正確な場所も規模も分からない。従って、「先制攻撃など、言うは易し、行うは難し」というのだ。

米情報機関総出でも分からない核・ミサイル施設
 政治サイト「ポリティコ」のジャクリーン・キルマス記者は、9月8日付の「米スパイにとって北朝鮮はブラックホールだ」という記事の中で軍事情報専門家数人の証言を引用している。以下の通りだ。

〇ダグラス・パール元大統領補佐官、国家安全保障会議(NSC)スタッフ

 「どこにあるか見える標的は攻撃できるが、見えない標的は攻撃できない。北朝鮮の核・ミサイル施設がどこにあるか、我々は闇の中を手さぐりで探しているようなもの。だから米情報各機関が収集した情報は錯綜している」

〇ブルース・クリングナー元米中央情報機関(CIA)幹部

 「北朝鮮は米スパイが侵入しづらい国だ。同民族の韓国ですら入りにくい。韓国人にとっては北朝鮮人の使う朝鮮語は方言が多すぎ、発音すら違う。北朝鮮はちょっとでもおかしな人間がやって来たとなると当局に通報をする。兄弟家族、親類縁者ですら信用していない」

〇ダン・コーツ国家情報局長官(DNI)

 「北朝鮮の情報を電子手段で探知・収集するのは極めて困難だ。というのも北朝鮮国内でインターネットアクセスや携帯電話は制限されているからだ。コンピューター・ネットワークも暗号化されている」

〇アンドルー・ピーク元陸軍情報将校、テキサス大学オースティン校クレメンツ国家安全保障センター上級研究員

 「スパイを潜入させるうえで北朝鮮は世界でも最も難しい国だ。中国やミャンマー、イランよりも入りづらい。国が完全に鎖国状態にあり、外部の者が入り込むスキもないのだ」

(参照=http://www.politico.com/story/2017/09/08/why-north-korea-is-a-black-hole-for-spies-242473

 現在米国が外国を対象に行って諜報方法には、外国に侵入する人的諜報活動、電子機器による盗聴、サイバーによる諜報、スパイ衛星などがある。しかし最も重要かつ信頼できるのは人的諜報活動だ。つまり007のようなスパイである。

 北朝鮮にスパイを潜入させるのは至難の業とされる。したがって脱北者を対象にすることになるのだが、これが千差万別。

 生活環境や社会的地位、知的水準によって異なる。中にはできるだけ評価されようと見てきたような話を「脚色」する者まで出てくる。

人道支援活動停止は、スパイ潜入には痛し痒し
 そうした中で米国がこれまで北朝鮮にスパイとして潜入させる数少ない手立ては、米人職員になりすましたり、キリスト教を伝道する宗教家や観光客を「隠れ蓑」に入り込むことだった。

 トランプ政権は、北朝鮮に対する人的支援援助の打ち切りに踏み切った。だが少なくとも情報収集という点では痛し痒しらしい。

 人道援助活動という「隠れ蓑」に2012年1月から2014年半ばまでに北朝鮮に12回訪れていたDIA諜報工作員がこのほど『An American Spy Inside North Korea:U.S. Defense Intelligence(DIA) Operations Above the 38th Parallel』(北朝鮮に潜入した米スパイ:38度線北での米国防情報局作戦)という本を著した。

An American Spy Inside North Korea: U.S. Defense Intelligence Agency (DIA) Operations Above the 38th Parallel by Theodore Schweitzer Southeast Asia Rescue Foundation Publishing, 2017
© Japan Business Press Co., Ltd. 提供 An American Spy Inside North Korea: U.S. Defense Intelligence Agency (DIA) Operations Above the 38th Parallel by Theodore Schweitzer Southeast Asia Rescue Foundation Publishing, 2017
 ページ数はなんと580ページ。著者が撮影したと思われる写真は350余点。

 北朝鮮というと、金正恩委員長、軍事パレードやミサイル発射の写真ばかりだっただけに、支援を受けた子供たちや支援受け入れ関係者、ピョンヤン市内・郊外の風景がふんだんに出てきて新鮮だ。

 著者はセオドア・シュワイツァー氏。国連職員として1980年代後半から90年代にかけてベトナムに駐在し、人道支援活動を行った。国連を辞めた後もハノイの残って。この時期にDIA幹部と知り合ったのが北朝鮮へDIA諜報部員として潜入するきっかけとなった。

 当時、DIAは北朝鮮に1人の人的資産(つまりスパイ)もいなかった。著者は表向きはあくまでも北朝鮮の子供や妊婦への食糧思念を行っている米民間団体の一職員として北朝鮮に入り込んだのだ。北朝鮮に潜入した「DIAスパイ第1号」だった。

 訪問するたびに訪問先、接触した北朝鮮政府関係者、食糧物資受け入れ担当者たちに関する情報をメモした。

 本を出すにあたっては、当然、DIAが原稿を精査、検閲しているはずだ。だから核・ミサイル開発など北朝鮮に関する機密情報らしきものは一切出てこない。

 著者によると、このメモはDIA最高幹部経由でバラク・オバマ大統領(当時)も興味深く読んだという。

厳寒のピョンヤンのエレベーターは作動せず
 著者はこう始める。

 「北朝鮮を初めて訪れたのは2012年1月、厳寒の候だった。投宿したホテルにはエレベーターはあったが電力事情が悪く動いていなかった。電力の75%を水力発電に依存する北朝鮮にとってダムが凍結することは電力供給停止を意味していた」

 「人道支援活動に携わるということで北朝鮮の関係者は著者を下にも置かなかった。どこへ行っても私は尊敬の念をもって迎えられた」

 「金委員長は2013年1月、元NBAスターのデニス・ロッドマン氏を招いて開かれた米朝バスケットボール親善試合に招待してくれた。招かれた米人は私を含め12人だけだった」

 「DIAの上司は『北朝鮮当局がお前がスパイ*2だと分かったら人生最大の不幸が待っている。言動には十分気をつけろ』と心配してくれたが、私にとって(かって駐在した)バンコクでタクシーに轢き殺されるよりもピョンヤンで射殺される方がよかった」

 「私は北朝鮮の人への憎しみもなければ敵意もなかった。会う人たちは皆私を温かくもてなしてくれた。スパイとしては甚だ複雑だった。私は彼らの信ずるチュチェ思想が理解できるような気がしてきた」

*2=北朝鮮当局は2009年以降、スパイ容疑で10人の韓国系米国籍牧師、観光旅行中の学生(釈放後米国内で死亡)などを拘束し、懲役刑(労働教化刑)で拘置している。

 著者の場合、北朝鮮に潜入して状況を探るはずだったスパイが骨抜きにされたような感じだ。

 特に掲載された写真のうち10枚以上は世話をしてくれた北朝鮮政府や団体の職員や外国人専用通訳兼ガイドの美しい女性たちとのツーショット。どうも「北朝鮮に潜入した米スパイ」というタイトルにしては拍子抜けな感がする。

 第一、本書の趣旨がよく理解できない。

 さすがに本書を読んだ読者の中には「この著者の北朝鮮べたべたぶりに吐き気が出た。途中で読むのを止めた」「知り合った北朝鮮の若い美女に大変な関心がおありのようでスパイとは言い難し」などとツィッターする者も出ている。

 それはともかくとして、本書を読んでいて気づくのは著者が12回北朝鮮を訪れ、歓迎されていたという事実。

 人道支援が北朝鮮にとって「生命線」であることがよく分かる。もっとも北朝鮮側は著者がスパイだったことを察知していたのか、どうか。本書を読んでよく分からない。

 金委員長は、2013年を境に強権路線に舵を切り、ナンバーツーで叔父の張成沢・国防副委員長を処刑するなど反対分子を次々と粛清し始める。

 その3年後には4回目の水爆実験、核弾頭爆発実験にそれぞれ成功し、核ミサイル開発を推進させる。核・ミサイル開発に自信をつけた金委員長は、それ以後反米スタンスを強めていく。

光明が差した?米朝の軍事衝突を避ける道

朝鮮半島非核化に向けた役割分担とは?

ドナルド・トランプ米大統領の国連デビューは世界の耳目を集めた。もともと口の悪いことで定評のあるトランプ氏は、北朝鮮の金正恩労働党委員長を「ロケットマン」と呼び、北朝鮮を「完全破壊」するとまで言った。

これに対して金正恩氏も黙っていない。初めて自ら声明を発し、トランプ氏を「老いぼれの狂人」呼ばわりした。それを受けて同国の李容浩外相は「太平洋上での水爆実験」にまで言及し、国連演説では冒頭からトランプ氏を「神聖な国連を汚した」と非難した。

こうした言葉の応酬に対して、国連本部で記者会見したロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、「まるで幼稚園児のけんか」と表現し、「ほてった頭を冷やせ」と双方に自制を求めた。そのうえで欧州の中立的な立場の国々などが仲介役になり、対話を促すべきだと述べた。

仲介役は金氏の留学先スイスが最適?

このラブロフ外相のメディアに向けて発した「まるで幼稚園児のけんか」発言は、言葉の表層的な意味では、米朝両首脳にとって相当きつい表現だったが、そのメッセージはズバリ「和解への勧告」、少なくとも「和解方向への示唆」と筆者は読んでいる。

トランプ氏と金氏の感情的な言葉の応酬は、いつ何時、軍事的、突発的な衝突も招きかねないものだ。米メディアを筆頭に世界のメディアが大々的に取り上げれば取り上げるほど、その危険性は高まる。「ほてった頭を冷やす」べきは、双方首脳はもちろんだが、メディアもそのらち外ではない。

さらに、「欧州の中立的な立場の国々が仲介役になりうる」というラブロフ外相の指摘は、示唆に富むものだ。それは「和解方向への示唆」であり、同時に米朝軍事衝突を避ける方向で、一条の光明が差したといっていいだろう。

仲介役としては、これまで休戦会談や和平会議の場を何度も提供してきたスウェーデンやノルウェーなど北欧諸国が候補に挙げられよう。また、国連安保理事国以外の国では、たとえば「P5(ピーファイブ)+1(プラスワン)」の「1」とされるドイツが仲介役を買って出てもおかしくない。

仲介役として最もふさわしい国の一つは、スイスでもありうる。スイスは文字どおりの中立国であり、ジュネーブなどで、国際的な和平会談や平和会議の場をしばしば提供している。そればかりではなく、何よりも金正恩氏の留学先でもあったことだ。

今回のラブロフ外相の発言は、筆者にとって交渉論理上、「待ってました!」と言っていいタイミングだった。いささか我田引水になるが、今年5月20日付の本欄「トランプ大統領に『一発逆転戦略』はあるのか」で、筆者はこう指摘した。

当時、トランプ大統領は「ロシアゲート」疑惑真っただ中にあった。その渦中でトランプ大統領に「ウルトラC戦略」があるとすれば、それは「ロシアの仲介で北朝鮮とトップ会談を行うことではないか」と予言した。今回のラブロフ外相発言によって、その予言が的中ないし、その寸前のところまできた感がする。

中国との交渉は大統領自らが仕切る

トランプ大統領も暴言ばかり発しているわけではない。米メディアの見方は、トランプ大統領の動静を面白く伝えさえすればいいとばかりに、しばしば一面的だ。北朝鮮問題はトランプ政権にとって最大の課題であり、その打開に向けて、口も出し、手も打っている。

トランプ大統領による今回の国連デビュー演説と、その直後に発した「大統領令」は、特に注目に値する。それには、トランプ氏がビジネスの世界で鍛え上げた独特の交渉力、もっと言えば、交渉の芸術家としての力量が試されている。

1つは、北朝鮮問題のカギを握る中国との交渉を自分の手に引き寄せたことだ。それはどういうことか。従来、中国との交渉は北京駐在の米国大使と優秀なナンバーツー(国務省から出向の官僚)に任されていた。あたかも北京に米国務省だけでなく、米大統領までいるかのように、米中双方にとって納得のいく交渉がなされ、安定した関係が築かれてきた。

その証拠の一つとして、ジョージ・ブッシュ(ジュニア)政権下で、リーマンショックに至る金融危機が起こったとき、肝心要のヘンリー・ポールソン財務長官はどこにいたか。当時、彼は中国政府との交渉で、北京の米大使館に張り付いていた。それほど中国との安定した関係を重視してきた。

ロナルド・レーガン政権下では、米ソ軍縮交渉の一部について、ウォール街の法律事務所の腕っこき「国際弁護士」を代理人にして、交渉の難局に当たらせたこともある。「国際弁護士」とは、ウォール街の米国弁護士をおいてほかにない存在だ。

そんな切れ者の「国際弁護士」が北京には駐在している。レーガン元大統領のあとを継いだジョージ・ブッシュ(シニア)元大統領も、「米中連絡事務所所長」だったこともある。ことほどさように、米大統領に影響力のある大物が北京に駐在してきている。

その布陣はいまも基本的に変わらないが、今回、トランプ大統領はその交渉を自分で直接やる、自分の交渉力で仕切ることにした。今年4月の米中首脳会議でも、中国との交渉は自ら買って出た格好だったが、今回の国連デビュー演説で、そのことを公然と打ち出した。

米財務長官に対外的金融制裁パワーを与えた

もう一つ手を打ったのは、北朝鮮と取引する個人および法人に対する制裁を強化する大統領令に署名したことだ。それは、北朝鮮を国際社会の金融・物流ネットワークから遮断し、孤立させる「経済封鎖」を狙ったというよりは、北朝鮮を支援する国や企業を、真綿で締めるような2次的、3次的な制裁の色彩が濃い。

そういう新たな制裁を課す強い権限を財務省に与えた。今回のスティーブン・ムニューシン財務長官への指示は画期的なことだ。もともと米国の財務省は、奥に引っ込んでいる地味な存在であり、日本の財務省、特に旧大蔵省のように「官庁の中の官庁」という中心的な存在ではない。ましてや、国際交渉で米財務省が目立つことは少ない。ビル・クリントン政権下のロバート・ルービン財務長官は出張嫌いもあったが、海外出張が少ないことで有名だった。

米国では、官より民が強い。事実、ウォール街のほうが財務省より、パワーでも格でも上回っているというのが定説だ。今回、そのパワーを財務長官に与えたことは、国務省だけでなく、財務省にも対外的な交渉力を与えたことになる。

ムニューシン財務長官はニューヨークでの記者会見で、「朝鮮半島の非核化を達成するため、世界中のすべての国に北朝鮮との取引を断つよう求める」と述べた。それは、トランプ大統領の意向を代弁したものであり、財務長官の対外的なパワーを改めて示したものだ。

今回の制裁措置は、特に中国という「国」に向けられたものではない。そのことはムニューシン財務長官も名言している。すでに中国政府は、巨大銀行を含めた個別銀行に対して、北朝鮮との取引を停止するよう通達を出している。それについて、トランプ大統領も「習近平国家主席の思い切った措置に感謝する」と評価している。

今回のトランプ大統領の大統領令は9月21日に出された。その当日、日米韓3カ国首脳会談の場でトランプ大統領は「米国とビジネスをするか、北朝鮮の無法な体制の貿易を手助けするか、各国の銀行はその選択に直面することになる」と述べた。

今後、各国の銀行が北朝鮮に資金協力をすれば、米財務省がその銀行を、米国の金融システムから排除できる。そういう事実上の道をつけたことになる。この米国の金融制裁強化については、日本を含む世界各国が強く支持している。中国政府は、結果的に粛々と協力していく構えである。

北朝鮮包囲網に向けたそれぞれの役割分担

いま一度、前後関係を整理しておこう。トランプ大統領の国連演説は18日だった。金融制裁強化の大統領令に署名したのは21日。ロシアのラブロフ外相が、欧州の中立的な国々による仲介役の可能性を示唆した記者会見が行われたのは22日だった。

この世界中の各国連携プレーが功を奏するかどうか。これからの各国の出方次第だが、それぞれの役割分担によって、米朝軍事衝突が避けられそうな、かすかな光明が差してきたことは確かだ。

米朝首脳の言葉のやり取りは過激であり、テレビの情報番組にとっては、かっこうのテーマといえるだろう。しかし、今はいたずらにあおるべきではない。ここはひとつ米メディアを含めて、世界のメディアには冷静であってほしい。

「都知事辞任→初の女性首相」という仰天野望

「しがらみのない政治、そして大胆な改革を築いていく新しい政治。まさに日本をリセットするためにこの希望の党を立ちあげます」

9月27日午前に開かれた「希望の党」の設立記者会見。代表に就任した小池百合子東京都知事はこう宣言した。インナーとスカーフを自身のカラーであるグリーンで統一した小池知事の左右には、若狭勝衆議院議員と細野豪志元環境相がまるで女王様に傅くかのように座っている。

小池知事が意気揚々とした様子に見えたのには理由がある。その前夜、小池知事は前原誠司民進党代表と会談し、民進党が希望の党へと合流する方向で合意したためだ。

「日本最初の女性宰相」を目指すのか

その一報は、すぐさま永田町を駆け巡った。内容は次の2つに集約される。1つ目が「小池知事が知事を辞職し、衆議院選挙に出馬する」というもの。2つ目が「民進党は地方組織とこれまで貯め込んだ約140億円を“手土産”に、希望の党に吸収される」との説だ。

1つ目の「衆議院鞍替え説」は、かなり信憑性をもって流された。ある民進党関係者は「小沢一郎氏が小池知事に『今なら総理になれる』と国政への転出を説いたようだ。最近の小沢氏は小泉純一郎元首相とも近いので、2人で小池知事を説得したのではないか」と述べた。さらに「小池知事自身、この追い風は長く続かないと見ている。ならば一発勝負をかけて、日本初の女性宰相を目指そうというわけだ」と語っている。

これについては小池知事自身が27日夜に各局の番組に出演し、「都知事として頑張っていくということは、昨年291万票をいただいたみなさんの声だとちゃんと認識している」と述べ、都知事辞職と国政進出をきっぱりと否定した。

しかし、小池知事の言葉を額面通りに信じていいのだろうか。

変わり身の早さと口先のうまさ

小池知事は8月に「国政は若狭に任せた」と言いながら、9月25日には若狭議員らが作成した政策をあっけなく“リセット”し、自分で書き直した上で国政政党の代表に就任している。また、公明党が「国政に関与したら都議会での連携を解消する」と警告していたにもかかわらず、いとも簡単にそれを破った。その挙句、「(首班指名には)山口那津男(公明党代表)さんがいいと思う」とまるで公明党にすり寄るような発言を行い、公明党幹部を激怒させている。


希望の党には、いろいろな思惑を持った人たちが集まっている(写真:日刊現代/アフロ)
そもそも、変わり身の早さと口先のうまさは小池知事の大きな特徴である。それゆえに25年間、永田町をわたり歩くことができた。“途中入社”の自民党で党3役の総務会長まで務め、環境相や防衛相まで歴任できたのは、天性ともいえる変わり身の早さと口先のうまさのためだ。

2つ目の「吸収合併説」は半分当たりで半分はずれのようだ。民進党は27日午前に、衆議院選挙に出馬予定者の各陣営に「ポスターやビラなど選挙用の宣伝物の作成を28日夜まで止めるように」と伝達した。すなわち希望の党への合流話が進行しているため、正式な結論が出るまで待て、という意味だ。

また民進党の衆議院議員は党籍を残したまま、希望の党から出馬することがほぼ確定したと報じられた。ただし前原代表自身は、無所属で戦うという。情報は錯綜している。

ところが小池知事は「党籍を残したまま、希望の党から出馬」という手法には反対している。27日夜のBS番組で「ひとりひとりこちらが仲間として闘えるかどうか決めさせてもらう」と明言。「安全保障と憲法」で判断するという。この踏み絵を踏ませるような言葉は、希望の党への参加に賛成していない民進党の議員たちを激怒させている。

「これはちょっと新進党結党の時に似ていないか」

民進党のベテラン秘書が筆者にこう話しかけてきた。新進党は1994年、新生党、社民党、公明党、日本新党などが合流して結成された。この舞台の中心となったひとりが、参議院から衆議院に転出したばかりの小池知事。そして影から一連の動きを演出していたのが小沢氏で、演じている役者が同じというわけだ。

さらにもうひとつ、共通点がある。それは2段階方式による合流だ。

公明党は新進党に参加した時に参議院の勢力を2つに分け、1995年の参議院選挙での非改選組は後で参加するとする「分党・2段階方式」を採用。非改選組は地方組織とともに「公明」を結成し、藤井富雄都議(当時)が代表に就任した。公明党がこのような方式をとった実質的な理由は、「いつ新進党が分裂しても、帰る場所があるようにと配慮したため」と言われていた。

「民進党も党籍は残して、衆議院議員は参加で参議院議員は残るという“2段階方式”をとっている。しょせんは次期衆議院選でなんとか生き残れるようにという方便なのかもしれない」(同秘書)

資金をめぐるぶんどり合戦

民進党を残すということは、組織と資金はそのままということ。民進党にとって虎の子の140億円はそのまま残るということだ。

一方で希望の党は、先行合流組を受け入れることによって、残りの議員が一斉になだれ込もうとすることを期待していたに違いない。当然その時には資金が付いてくる。「資金をめぐるぶんどり合戦」は当分続くだろう。

こうした動向を踏まえて、26日と27日に毎日新聞が行った世論調査では、比例区の投票先として18%が結成間もない「希望の党」を挙げ、「自民党」の29%の次に多かった。そればかりではない。内閣支持率は36%で前回(3日と4日に実施)より3ポイント減少し、不支持率が支持率を6ポイント上回ったことは、政府自民党を震え上がらせた。この傾向が続けば、衆議院選挙に負ける可能性も出てくる。

このままいけば民進党をリセットし、安倍晋三政権までもリセットしそうな小池新党だが、その果てには何があるのか。「スピード感」が口癖の小池都政では、築地市場移転問題は滞ったままで、2020年の東京五輪のスムーズな運営に必要な環状2号線の開通もままならない状態だ。次期衆議院選で我々が注視すべきは、政治家の口元ではなくその足元ではないだろうか。

売れているビジネス・経済書200冊ランキング

アマゾンの協力のもと、毎週配信している週間(日曜日から土曜日まで)アマゾン「ビジネス・経済書」ランキング。本日お届けするのは、9月17日~23日のランキングだ。なお「前週順位」については前週に発売されて初登場する書籍には「NEW」と記載、前週順位が1000位以下の場合には「-」と記載している。

今週のランキングでは、お笑い芸人でもあるクリエーター、西野亮廣氏の『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』(幻冬舎)が1位を獲得した。本書の出版予定日は10月4日。Abema TVにおける見城徹氏のプロモーションなどが功を奏し、予約段階での1位獲得という快挙を達成した。

2位には、先週に引き続きリンダ・グラットン著『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(東洋経済新報社)がランクインした。著者のリンダ・グラットン氏が安倍晋三総理主催の「第1回人生100年時代構想会議」に参加したことがさまざまなメディアで報じられてから、堅調な売上げを続けているという。

次ページ以降、199位までの200冊ランキングを掲載する。「ビジネス・経済書」のトレンドをつかむとともに、ご自身の勉強の参考にしてほしい。

■ ビジネス・経済書 売り上げ上位1~50 (9/17~23)
順位先週順位書名筆者出版社
17革命のファンファーレ 現代のお金と広告西野 亮廣幻冬舎
22LIFE SHIFT(ライフ・シフト)リンダ グラットン東洋経済新報社
3431DVD付 ザ・ビリオネア・テンプレート ~500億を動かす成功者がやっているたった1つの法則~泉忠司あさ出版
41会社四季報 2017年 4集秋号 [雑誌]東洋経済新報社
56「会社四季報」業界地図 2018年版東洋経済新報社
6-売れっ子セラピストだけが知っている3つの軸 自分もお客様も豊かで幸せになる方法藤井美江子つた書房
74難しいことはわかりませんが、英語が話せる方法を教えてください!スティーブ ソレイシィ文響社
83年間報酬3000万円超えが10年続く コンサルタントの経営数字の教科書和仁 達也かんき出版
98会社四季報プロ500 2017年 秋号 [雑誌]東洋経済新報社
10-女性の「買いたい」を引き出す 魔法の営業トーク (DOBOOKS)長谷部 あゆ同文舘出版
11NEW明日クビになっても大丈夫!ヨッピー幻冬舎
125会社四季報ワイド版 2017年 4集秋号 [雑誌]東洋経済新報社
1329論理的思考力を鍛える33の思考実験北村 良子彩図社
1428嫌われる勇気岸見 一郎ダイヤモンド社
1527人を動かす 文庫版D・カーネギー創元社
10伝え方が9割佐々木 圭一ダイヤモンド社
1732人生の勝算 (NewsPicks Book)前田 裕二幻冬舎
1814コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則フィリップ・コトラー朝日新聞出版
1916孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術三木 雄信PHP研究所
2039人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)井上 智洋文藝春秋
2122スピッツのデザインエムディエヌコーポレーション
2212宝くじで1億円当たった人の末路鈴木 信行日経BP社
23777君を成功に導く49の言葉~5年後リーダーになる人 5年後も部下のままの人岩田 松雄大和書房
2421なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密林 佳範ダイヤモンド社
2526ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技木村 尚敬日本経済新聞出版社
2624サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福ユヴァル・ノア・ハラリ河出書房新社
2711結果を出すリーダーほど動かない山北陽平フォレスト出版
2835MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣シバタナオキ日経BP社
29128自衛隊メンタル教官が教える 人間関係の疲れをとる技術 (朝日新書)下園壮太朝日新聞出版
309シンプルに結果を出す人の 5W1H思考渡邉 光太郎すばる舎
3141敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法根本 裕幸あさ出版
3288入社1年目の教科書岩瀬 大輔ダイヤモンド社
3317世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)山口 周光文社
3482ヤフーの1on1本間 浩輔ダイヤモンド社
3513図解 モチベーション大百科池田貴将サンクチュアリ出版
3623まんがでわかる 伝え方が9割佐々木 圭一ダイヤモンド社
3770大人の語彙力が使える順できちんと身につく本吉田裕子かんき出版
3820シリコンバレー式 最強の育て方世古詞一かんき出版
3931多動力 (NewsPicks Book)堀江 貴文幻冬舎
4019稲盛和夫の実践アメーバ経営 全社員が自ら採算をつくる稲盛 和夫日本経済新聞出版社
4140サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福ユヴァル・ノア・ハラリ河出書房新社
4246アクセンチュア流 生産性を高める「働き方改革」江川 昌史日本実業出版社
82入社1年目ビジネスマナーの教科書金森 たかこプレジデント社
4449【テストセンター・SPI3‐G対応】転職者用SPI3 攻略問題集【改訂版】SPIノートの会洋泉社
4575脳疲労が消える 最高の休息法[CDブック]久賀谷 亮ダイヤモンド社
46260投資なんか、おやめなさい (新潮新書)荻原 博子新潮社
4730アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉小倉 広ダイヤモンド社
4899貯金100万円から月収50万円生活‐はじめての人が地方×格安不動産でお金の自由を手に入れる5つのステップ‐広之内友輝ぱる出版
4947マジ文章書けないんだけど ~朝日新聞ベテラン校閲記者が教える一生モノの文章術~前田 安正大和書房
5042自分の小さな「箱」から脱出する方法 ビジネス篇 管理しない会社がうまくいくワケアービンジャー・インスティチュート大和書房

■ ビジネス・経済書 売り上げ上位51~100 (9/17~23)
順位先週順位書名筆者出版社
5145先延ばしは1冊のノートでなくなる大平信孝大和書房
38失敗の本質戸部 良一中央公論社
5344なぜ弱さを見せあえる組織が強いのかロバート キーガン英治出版
5491経営者になるためのノート ([テキスト])柳井 正PHP研究所
225ゼロからのプレゼンテーション三谷 宏治プレジデント社
5615「あなた」という商品を高く売る方法永井 孝尚NHK出版
5755生涯投資家村上 世彰文藝春秋
58-戦略的アメリカ不動産投資井上 由美子幻冬舎
5963反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」草薙龍瞬KADOKAWA/中経出版
6060幸福の「資本」論橘 玲ダイヤモンド社
6137マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉デビッド・クラーク日経BP社
62362030年ジャック・アタリの未来予測ジャック・アタリプレジデント社
63124人口減少時代の土地問題 - 「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ (中公新書)吉原 祥子中央公論新社
64104【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)國貞克則朝日新聞出版
6543生産性伊賀 泰代ダイヤモンド社
6672ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)クレイトン M クリステンセンハーパーコリンズ・ ジャパン
25SHOE DOG(シュードッグ)フィル・ナイト東洋経済新報社
6888さあ、才能(じぶん)に目覚めようマーカス バッキンガム日本経済新聞出版社
69NEWはたらくきほん100 毎日がスタートアップ松浦弥太郎マガジンハウス
72日経業界地図 2018年版日本経済新聞出版社
99なるほどデザイン〈目で見て楽しむ新しいデザインの本。〉筒井 美希エムディエヌコーポレーション
124改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング (グロービスMBAシリーズ)グロービス経営大学院ダイヤモンド社
7362フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書)中原 淳PHP研究所
742082025年東京不動産大暴落 (イースト新書)榊淳司イースト・プレス
75253まだやってなかった? 副収入が毎月10万円稼げるしくみ あなたの好きなことをブログに書くだけで稼げる!?小林 雄樹つた書房
539プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために伊藤 穰一早川書房
134武器としての経済学大前 研一小学館
7867社内プレゼンの資料作成術前田 鎌利ダイヤモンド社
286How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント (日経ビジネス人文庫)エリック・シュミット日本経済新聞出版社
80102SINGLE TASK 一点集中術デボラ・ザックダイヤモンド社
78いい空気を一瞬でつくる 誰とでも会話がはずむ42の法則秀島史香朝日新聞出版
8293世界一やさしい問題解決の授業渡辺 健介ダイヤモンド社
85マネジャーの教科書ダイヤモンド社
8467残念ながら、その文章では伝わりません (だいわ文庫 E 353-1)山口 拓朗大和書房
85103データ・ドリブン・マーケティングマーク・ジェフリーダイヤモンド社
34日本を救う最強の経済論高橋 洋一扶桑社
57やり抜く力 GRIT(グリット)アンジェラ・ダックワースダイヤモンド社
8893さりげなく人を動かす スゴイ! 話し方山﨑拓巳かんき出版
89109一生使える 見やすい資料のデザイン入門森重 湧太インプレス
98まんがでわかる 7つの習慣宝島社
57やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学ハイディ・グラント・ハルバーソンディスカヴァー・トゥエンティワン
9267儲かる! 空き家・古家不動産投資入門三木章裕フォレスト出版
9352道をひらく松下 幸之助PHP研究所
9492世界一訪れたい日本のつくりかたデービッド アトキンソン東洋経済新報社
95小さな会社の経理・人事・総務がぜんぶ自分でできる本北川 知明ソシム
9672「こんなもの誰が買うの?」がブランドになる 共感から始まる顧客価値創造阪本 啓一日本経済新聞出版社
192孫正義 300年王国への野望杉本 貴司日本経済新聞出版社
98106ネットで「女性」に売る 数字を上げる文章とデザインの基本原則谷本 理恵子エムディエヌコーポレーション
99-地域の力を引き出す企業: グローバル・ニッチトップ企業が示す未来 (ちくま新書 1268)細谷 祐二筑摩書房
10077生き方稲盛和夫サンマーク出版
■ ビジネス・経済書 売り上げ上位101~149 (9/17~23)
順位先週順位書名筆者出版社
10157校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術毎日新聞校閲グループ毎日新聞出版
168USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門森岡 毅KADOKAWA/角川書店
32仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること (講談社+α新書)鈴木 貴博講談社
104120Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピー山本 琢磨秀和システム
105640技術屋の王国片山 修東洋経済新報社
85なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。家入 一真ディスカヴァー・トゥエンティワン
-幸之助論ジョン P.コッターダイヤモンド社
NEW「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。千田琢哉学研プラス
109187チーズはどこへ消えた?スペンサー ジョンソン扶桑社
132SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術ショーン・スティーブンソンダイヤモンド社
111アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考えるアンドレアス ワイガンド文藝春秋
112175脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術樺沢 紫苑大和書房
99バカは最強の法則: まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」負けない働き方堀江 貴文小学館
114542念のため思考 最善の結果を出す最強コミュニケーション "NEN" way of thinking徳升笑子マガジンハウス
115142信頼の原則ジョエル・ピーターソンダイヤモンド社
-これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)永井 孝尚SBクリエイティブ
117148アイデアのつくり方ジェームス W.ヤングCCCメディアハウス
-世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと (T's BUSINESS DESIGN)クリス・ベイリーTAC出版
145寝ながら稼ぐ121の方法ジェームス・スキナーKADOKAWA
-論語と算盤 (角川ソフィア文庫)渋沢 栄一角川学芸出版
121218小さな会社の稼ぐ技術栢野 克己日経BP社
192株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらすジェレミー・シーゲル日経BP社
171渋谷ではたらく社長の告白〈新装版〉 (幻冬舎文庫)藤田 晋幻冬舎
124110会社四季報CD-ROM 2017年4集 秋号 ()東洋経済新報社
212俯瞰図から見える IoTで激変する日本型製造業ビジネスモデル大野 治日刊工業新聞社
126293完訳 7つの習慣 人格主義の回復スティーブン・R・コヴィーキングベアー出版
150原田隆史監修 目標達成ノート STAR PLANNER原田 隆史ディスカヴァー・トゥエンティワン
6540歳が社長になる日(NewsPicks Book)岡島 悦子幻冬舎
129120考える技術・書く技術バーバラ ミントダイヤモンド社
-奇跡の澤井珈琲澤井 理憲宝島社
131208「原因と結果」の経済学中室牧子ダイヤモンド社
114キャリアコンサルティング 理論と実際 4訂版木村 周雇用問題研究会
163フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。きたみ りゅうじ日本実業出版社
134175華僑の大富豪に学ぶ ずるゆる最強の仕事術大城 太日経BP社
280私の財産告白 (実業之日本社文庫)本多 静六実業之日本社
253あの会社はこうして潰れた (日経プレミアシリーズ)帝国データバンク情報部藤森徹日本経済新聞出版社
137145今まで誰も教えてくれなかった人前で話す極意 〜年間330講演 プロの講演家が語るスピーチのコツ〜鴨頭嘉人サンクチュアリ出版
142誰がアパレルを殺すのか杉原 淳一日経BP社
-残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学するエリック・バーカー飛鳥新社
137「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本小川 卓ソーテック社
141182チームの生産性をあげる。沢渡 あまねダイヤモンド社
142485マネジャーの最も大切な仕事テレサ・アマビール英治出版
66伝え方が9割 2佐々木 圭一ダイヤモンド社
218御社の働き方改革、ここが間違ってます! 残業削減で伸びるすごい会社 (PHP新書)白河 桃子PHP研究所
145117筋トレライフバランス マッチョ社長が教える完全無欠の時間管理術Testosterone宝島社
389言葉は現実化する永松 茂久きずな出版
147163これがすべてを変えるナオミ・クライン岩波書店
171HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメントアンドリュー・S・グローブ日経BP社
149150駆け出しマネジャーの成長論 - 7つの挑戦課題を「科学」する (中公新書ラクレ)中原 淳中央公論新社
49裸でも生きる ~25歳女性起業家の号泣戦記~ (講談社+α文庫)山口 絵理子講談社
■ ビジネス・経済書 売り上げ上位151~199 (9/17~23)
順位先週順位書名筆者出版社
151542ハーバード・ビジネス・レビュー公式ガイド 社内政治マニュアルカレン・ディロンダイヤモンド社
152150好きな場所で、好きな時間に、愛される仕事を手に入れる本大東めぐみぱる出版
NEWグラフをつくる前に読む本 一瞬で伝わる表現はどのように生まれたのか松本 健太郎技術評論社
342最強の働き方;世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓ムーギー・キム東洋経済新報社
175人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)松尾 豊KADOKAWA/中経出版
156163大人の語彙力ノート 誰からも「できる! 」と思われる齋藤 孝SBクリエイティブ
51マイクロソフト伝説マネジャーの 世界№1プレゼン術澤 円ダイヤモンド社
117マイホーム価値革命牧野 知弘NHK出版
-心が折れる職場 (日経プレミアシリーズ)見波 利幸日本経済新聞出版社
95ゼロ堀江 貴文ダイヤモンド社
158最難関のリーダーシップロナルド・A・ハイフェッツ英治出版
162NEW優れたリーダーはみな小心者である。荒川 詔四ダイヤモンド社
169仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?安達 裕哉日本実業出版社
48まんがでわかる 地頭力を鍛える細谷 功東洋経済新報社
165359プレゼンは「目線」で決まる西脇 資哲ダイヤモンド社
166389ザ・殺し文句 (新潮新書)川上 徹也新潮社
132ワーク・シフトリンダ・グラットンプレジデント社
142ほぼ日手帳公式ガイドブック2018 LIFEのBOOKほぼ日刊イトイ新聞マガジンハウス
169212教養としての社会保障香取 照幸東洋経済新報社
640うらおもて人生録 (新潮文庫)色川 武大新潮社
150ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)本田 健大和書房
171無理なく続けられる! 副業でも充分稼げる アフィリエイトのためのブログの書き方講座鈴木 利典ソシム
306シリコンバレー式 自分を変える最強の食事デイヴ・アスプリーダイヤモンド社
148日本の給料&職業図鑑 Plus給料BANK宝島社
175128マンガでわかる! 誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方野口 敏すばる舎
225「組織が結果を出す」非常識でシンプルなしくみ田島大輔開拓社
260異文化理解力エリン・メイヤー英治出版
201イシューからはじめよ安宅和人英治出版
111旅をする木 (文春文庫)星野 道夫文藝春秋
180445京セラフィロソフィ稲盛和夫サンマーク出版
414今そこにあるバブル (日経プレミアシリーズ)滝田 洋一日本経済新聞出版社
150デイトレードオリバー ベレス日経BP社
192沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉松尾 茂起エムディエヌコーポレーション
300ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則ジム・コリンズ日経BP社
192「学力」の経済学中室 牧子ディスカヴァー・トゥエンティワン
186114マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則ピーター・F・ドラッカーダイヤモンド社
244結果が出る仕事の「仕組み化」株式会社スタディスト 庄司啓太郎日経BP社
199ミレニアル起業家の 新モノづくり論 (光文社新書)仲 暁子光文社
189235次世代リーダーを育て、新規事業を生み出す〈リクルート流〉イノベーション研修全技法井上 功ディスカヴァー・トゥエンティワン
-2022年、「働き方」はこうなる (PHPビジネス新書)磯山 友幸PHP研究所
306V字回復の経営三枝 匡日本経済新聞社
738経営の教科書新 将命ダイヤモンド社
186ドローンビジネス参入ガイド関口 大介翔泳社
194333東芝解体 電機メーカーが消える日 (講談社現代新書)大西 康之講談社
333人生が楽になる 超シンプルなさとり方 (5次元文庫)エックハルト・トール徳間書店
196212なぜあなたの発表は伝わらないのか? できてるつもり! ?そこが危ないプレゼンテーション佐藤 雅昭メディカルレビュー社
162ドリルを売るには穴を売れ佐藤 義典青春出版社
150シンギュラリティ・ビジネス AI時代に勝ち残る企業と人の条件 (幻冬舎新書)齋藤 和紀幻冬舎
199187グロービスMBAマネジメント・ブック【改訂3版】グロービス経営大学院ダイヤモンド社
253伝える力 (PHPビジネス新書)池上 彰PHP研究所
293謙虚なコンサルティングエドガー・H・シャイン英治出版
NEW脳がクリアになるマインドフルネス仕事術 (Business Life)川野 泰周クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
244仕事が速い人はどんなメールを書いているのか平野 友朗文響社
201モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)ダニエル・ピンク講談社
244ビジョナリー・カンパニージム・コリンズ日経BP社
126「学習する組織」入門小田 理一郎英治出版
185年後に笑う不動産 マンションは足立区に買いなさい!長嶋 修ビジネス社
158孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA三木 雄信ダイヤモンド社

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