2017年12月1日金曜日

政治資金の流れをより透明に

 政治とカネの不明朗な関係はなぜなくならないのか。自民党の派閥が弱体化し、国会議員が手にする政治資金の桁数はかなり小さくなったが、倫理観はむしろ以前よりまひした感がある。今年も政治資金収支報告書が公表されたが、この機会に政治とカネを巡る課題を指摘しておきたい。

 政治活動はある程度、カネがかかる。政治資金を集め、使うことを全否定すると、逆に違法な闇献金が増えかねない。重要なのは、誰がどこにいくら提供したのかなど資金の流れがひと目でわかるようにし、その是非を有権者の判断に委ねることだ。

 透明にするには、政治資金団体の届け出先が国か都道府県かで収支報告書が別建てになっている現在の仕組みをひとつにまとめる必要がある。

 年末が近づいてから前年の収支報告書が出てくるのも遅すぎる。民間企業は四半期ごとに決算発表している。年末に帳簿を締めたら、年明けに可及的速やかに報告書を提出し、公表すべきだ。

 都道府県分の収支報告書を期限までに提出しなかった国会議員がいた。政治に携わる者としての自覚に欠ける。

 今回の収支報告の対象期間ではないが、今年9月に傘下の地方議員に現金を配った国会議員がいたのにはあきれた。

 本人は「市議後援会に政治活動費として渡した。政治団体から政治団体への寄付は政治資金規正法にのっとっている」と主張する。票の取りまとめ依頼の見返りであれば、公職選挙法が禁じる買収に該当するおそれがある。

 10月に衆院選があることが確実になっていた時期だ。李下(りか)に冠を正さず、という気持ちはないのだろうか。

 最近の政界は、政治経験が乏しく、政治資金を巡る規制をよく知らない議員や秘書が増えている。きちんと指導できていない政党にも責任がある。「個々の議員が説明責任を果たすことが大事だ」で済まさないでほしい。

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